最近、広島戦で阪神打者への死球と負傷が相次いでいる。実際に阪神の被死球は多いのか。2026年7月18日終了時点のデータから、12球団の被死球・与死球と対戦球団別の内訳を集計した。

12球団・死球マトリックス

与\受 阪神 DeNA 中日 ヤクルト 巨人 広島 ソフトバンク 日本ハム オリックス 楽天 西武 ロッテ 与死球計
阪神 5 6 4 1 3 1 0 0 0 1 2 23
DeNA 3 6 3 5 4 2 0 2 2 3 2 32
中日 9 9 2 1 3 0 0 1 0 2 0 27
ヤクルト 4 9 5 5 8 1 0 1 0 1 2 36
巨人 9 3 6 7 3 3 1 2 1 1 2 38
広島 7 4 3 5 2 2 0 1 0 4 3 31
ソフトバンク 1 0 1 5 3 0 10 5 7 4 3 39
日本ハム 0 1 1 0 2 1 9 3 4 3 4 28
オリックス 4 1 1 0 0 2 7 8 4 3 11 41
楽天 1 4 1 0 4 0 3 3 3 7 6 32
西武 0 0 0 1 2 1 2 2 5 0 6 19
ロッテ 2 4 0 1 2 2 7 7 4 3 6 38
被死球計 40 40 30 28 27 27 37 31 27 21 35 41 384

行=死球を与えた球団 / 列=死球を受けた球団(2026年7月18日終了時点)

被死球と与死球の比較

「比率」は被死球÷与死球です。1を超えるほど、当てた数より当てられた数が多くなります。

球団 被死球 与死球 差(被−与) 比率
阪神 40 23 +17 1.74
DeNA 40 32 +8 1.25
中日 30 27 +3 1.11
ヤクルト 28 36 −8 0.78
巨人 27 38 −11 0.71
広島 27 31 −4 0.87
ソフトバンク 37 39 −2 0.95
日本ハム 31 28 +3 1.11
オリックス 27 41 −14 0.66
楽天 21 32 −11 0.66
西武 35 19 +16 1.84
ロッテ 41 38 +3 1.08

阪神の数字

阪神の被死球40個は、ロッテの41個に次いで12球団2位タイです。一方、与死球23個は西武の19個に次いで2番目に少なくなっています。

特に重要なのは差です。

  • 被死球40
  • 与死球23
  • 差し引き+17
  • 「当てられた数−当てた数」は12球団最大

阪神に多く当てている球団は、中日9、巨人9、広島7。逆に阪神が与えた死球は、中日6、DeNA5、ヤクルト4が上位です。

広島の阪神に対する死球

内訳は次のとおりです。

日付 死球を受けた選手 広島投手 状況
4月4日 福島圭音 森浦大輔 9回、無死一・二塁。森浦から死球
4月25日 森下翔太 ターノック 1回、146キロが左手首付近に直撃。手首打撲
4月26日 近本光司 髙太一 8回、151キロが左手首付近に直撃して途中交代。手首骨折
6月28日 大山悠輔 鈴木健矢 9回、死球で出塁
7月17日 大山悠輔 アドゥワ誠 2回、先頭打者で死球
7月17日 前川右京 アドゥワ誠 4回、144キロが右肩付近に直撃。
7月17日 前川右京 島内颯太郎 7回、152~153キロが背中・右肩付近に直撃、負傷交代。肩甲骨骨折

選手別ではこうなります。

選手 広島戦の被死球
前川右京 2
大山悠輔 2
福島圭音 1
森下翔太 1
近本光司 1
合計 7

4月4日の福島は森浦から受けています。日刊スポーツ

4月25日の森下はターノックの146キロが左手首に直撃しました。日刊スポーツ
翌26日には近本が髙太一の151キロを左手首付近に受けて骨折しています。Full-Count

7月17日は大山1個、前川2個の計3死球。前川の2個目は島内の152キロで、右肩甲骨骨折につながりました。前川の2死球と骨折

  • 森下と近本が2日連続で左手首付近に受けた
  • 7月17日は1試合で3死球
  • 前川が同じ試合で2死球を受けて骨折
  • 7月18日には佐藤輝明への腹部すれすれの危険球もあった。

まとめ

主力選手への危険な死球と負傷が集中している。単純な「7」という数字以上に印象が悪く、その内容は深刻だ。特に死球で主力打者が二人も骨折している状況で、翌日も身体すれすれの厳しい内角球が続けば、阪神ファンとして「やり過ぎではないか」と感じるのは当然だろう。

もちろん、すべての死球を故意と決めつけることはできない。内角への投球も野球の一部である。しかし、頭部への死球や骨折を招く投球まで「勝負に行った結果」で済ませてよいのだろうか。打者だけが長期間離脱し、投手側には実質的なペナルティがほとんどない現状は、あまりにも釣り合っていない。

頭部死球や骨折などの重大事故については、映像による審査を行ったうえで、一定期間の出場停止や登録抹消を科す制度があってもいいと思う。内角を攻める自由と、打者の身体を危険にさらす自由は同じではない。厳しいコースへ投げ切る制球力まで含めて、プロの技術ではないだろうか。