ドラフト

2022年ドラフト結果 球団採点(阪神編)

2022年ドラフト1位指名結果

■1位結果

矢沢宏太(日本体育大)左腕左打二刀流 日本ハム
浅野翔吾(高松商)右打外野手 巨人、阪神
蛭間拓哉(早稲田大)左打外野手 西武
曽谷龍平(白鴎大)左投手 オリックス
吉村貢司郎(東芝)右投手 ヤクルト
荘司康誠(立教大)右投手 楽天、ロッテ
イヒネ・イツア(誉高校)右打内野手 ソフトバンク
松尾 汐恩(大阪桐蔭)捕手 横浜
斉藤 優汰(苫小牧中央)右投手 広島
仲地 礼亜(沖縄大)右投手 中日

赤太字は事前指名公表。

■外れ1位の結果

菊地 吏玖(専修大)右投手 ロッテ
森下 翔太(中央大)右打外野手 阪神

阪神2位以降の指名

2位 門別啓人 左投投手 東海大札幌高
3位 井坪陽生 右打外野手 関東一高
4位 茨木秀俊 右投投手 帝京長岡高
5位 戸井零士 右打内野手 天理高
6位 富田蓮 左投投手 三菱自動車岡崎
育成1位 野口恭佑 右打外野手 九産大

◾️新人合同自主トレ

◾️投手(85点)

門別投手、茨木投手、富田投手はバラエティーに飛んでいます。

高卒の二人は体が大きく素材としてはかなり良いんじゃないんでしょうか。伸び代が大きく、雰囲気は2019年ドラフトの西純、及川と並ぶ選手になるんではないかと期待を抱きます。門別投手は、今の素材のまま1軍で通用する雰囲気もあります。茨木投手は球速アップが課題ですね。手が大きそうなのでフォークを覚えれば3年目ぐらいのは出てきそうです。

また富田は身長はそれほどないですが、左投手なので問題ないです。3000m走トップで走ったりスタミナもあり、コミニケーション能力も高そうなので早くから1軍で活躍する可能性があります。

◾️野手(70点)

森下選手が右足肉離れで別メニューです。ただランニングもバッテング練習も軽くやっているので、そんな大きな故障ではないと思います。沖縄キャンプは阪神ドラ1はマスコミ対応で疲れるので、2軍からで良かったんじゃないでしょうか。1番の魅力は長打力なので、それを伸ばして欲しいです。ただ、直球待ちで変化球がバットに当たらない場合は苦労すると思います。沖縄キャンプで、それは分かると思います。

戸井選手は思った以上に大きですね。バッテング練習も癖のないシャープなスィングが出来るので、二遊間の守備がある程度出来れば早いうちから1軍に上がってくるんではないでしょうか。

井坪選手は、巨人の中島選手のようなフォームからの打撃が、どこまで通用するかですね。まずは2軍で結果を出るかでしょうか。

■阪神ドラフト採点(75点)

1位:森下翔太・右打外野手(中大)

1位で浅野を指名しましたが、抽選で外れてしまいました。外れ1位で残っていた森下選手を指名しました。

森下選手は大卒右打者で1位候補に上げられていたパワーヒッターです。大学での通算成績(本塁打9本/打率.240/通算安打:63)と同大学の先輩の牧選手が(本塁打5本/打率.285/通算安打:82)なので長打力は上回りそうですがミート力は落ちそうです。

また去年の東都大卒で見ると中日の鵜飼選手が(本塁打12本塁打/打率.220/通算安打:38安打)なので、それよりはミート力はありそうです。

森下選手は1年生からレギュラーで出て、2年間のスランプを経験して復活中の選手なので、沖縄キャンプでの成長が鍵になると思います。

■東都大学卒の初年度成績

試合数 打席数 打率 本塁打 打点
牧(DeNA2位) 137 487 .314 22 71
鵜飼(中日2位) 59 195 .206 4 16

■阪神大卒選手の初年度の成績

試合数 打席数 打率 本塁打 打点
大山(阪神1位) 75 198 .237 7 38
佐藤輝(阪神1位) 126 425 .238 24 64

佐藤輝選手や牧選手のような成績を残すのは難しいと思うので、大山選手の成績は残したいですね。

阪神には東海大相模出身の選手がいます。3年前に入団した遠藤選手が後輩、1年前の豐田選手が先輩ですね。

森下選手は体も大きくフィジカルも強そうです。骨折しても海外遠征に行くことを希望したガッツマンなので阪神では人気が出るんではないでしょうか。ただしタイトルフォルダーになるかは本人次第でしょう。打撃フォームはプルヒッターから反対方向にも打つようになっています。元々は左肩の開きが早くアウトコースが打てないフォームでした。

2022/4/3 巨人に3位で入団した田中千から右中間に本塁打

2022/5/18 センターに本塁打

アッパースィングなのでインハイのストレートが来るでしょう。

オープン戦でアウトコースをセンター、右中間に本塁打出来るようになっていれば佐藤輝のように初年度から本塁打を二桁打つ可能性もあります。

今年は不作ドラフトで目玉選手が少なかったです。もし大豊作の来年であればドラフト中位で指名されてると思います。大学通算成績で言えば豊作だった2018年の広島ドラフト6位で指名された正随選手(亜大:本塁打9本塁打/打率.260/通算安打:68安打)と同じレベルです。正随選手は一軍の通算成績は4安打です。今年は一度も打席に立っていません。

阪神のチーム事情とマッチした形でドラフト1位となりましたが、オープン戦で結果がでなくて開幕1軍を逃すと、次のチャンスは遠く離れます。阪神は2軍に落ちると、そのまま埋もれるケースが殆どです。

沖縄キャンプで打力をアピールして、練習試合、オープン戦で本塁打を打つことが最初のハードルですね。頑張って貰いたいです。

2位:門別啓人 ( 東海大札幌高 )

今年の高卒左腕投手の中ではナンバーワンの投手です。高身長182cmでありながら腕を上手くたたみスリークォーター気味のゆったりしたショートアーム気味のフォームから素早く投げてきます。球速も最速150キロで変化球のカーブ、チェンジアップも同じ投げ方で投げられます。

😎投げている姿がオリックスの宮城に似ています。上手くすれば同じ成長曲線に乗っかる可能性があります。後は能見選手を阪神の投手コーチとして戻して欲しいですね。そうすれば2年目に10勝上げて新人賞もあり得る素材です。

気になる点は、甲子園に出場していないので、大観衆の中で投げていないことです。ただ記者会見を見た限りでは落ち着いて本当の気持ちを語っていたので大丈夫だと思います。

野手を育成するドラフトと言いながら、1位、2位と大卒野手、高卒左腕となるのは、やはり球団に高卒野手の成功事例がないからだと思います。

実際のところ、高卒野手の西村、内藤が残っていたので、本来の方針なら、そちらでしょうが。それ以上に門別投手が欲しかったんだと思います。

3位:井坪陽生 ( 関東一高 )

3位指名は高卒野手の指名となりました。高卒野手の指名としては全体の8番目の指名です。井坪選手はがっしりとした体つきで、巨人の中田選手のような打撃フォームから長打を打つ良い打者です。足肩共に良く上手く育てばスタメンになるかもしれません。

ただ、今の段階ではドラフト中位から下位の高卒素材型の一選手とあまり変わりはないと思います。この選手が3年後に外野のポジションを奪うようになるには、近本選手を越えなければいけません。ハードルが高いと思いますが頑張って欲しいです。

★今年、高卒の野手を育成しないといけないと、監督が発言していた事から指名になったと思います。通常であれば、即戦力の大社卒投手。益田も田中千も残っていたので指名はなかったと思います。

まずは初年度に2軍の外野のセンターのポジションを掴めるかでしょうか。

 

4位:茨木秀俊 ( 帝京長岡高 )

ドラフト4位も北海道出身の投手となりました。最速147キロのストレートを投げる本格右腕です。甲子園出場をしていないのでちょっと詳細はわかりませんがフォームは綺麗な投手です。

今年夏の地方大会決勝で日本文理の田中晴(ロッテ3位)と投げ合って延長戦まで行ったのですが、打たれて甲子園に出場できなかったようです。この田中晴投手は阪神も狙ってたいた投手なので、視察の際に目についたのかも知れませんね。

阪神がドラフトで獲得した高校卒の本格右腕投手は、この10年全ての投手が1軍で活躍しているのでスカウトの目を信じたいと思います。

ドラフト下位で活躍する選手を獲得している筒井スカウトの担当選手です。5年後には湯浅投手のように活躍するかも知れませんね。

5位:戸井零士 (天理高)

5位は高卒内野手の戸井選手となりました。二遊間を守れる高卒選手として名前のの上がっていた選手です。

今年候補に上がった右の二遊間の選手より体格が良く、長打も打てそうな選手です。ただプロで遊撃手を出来るかというと難しい気がします。足取りが硬いのと投げるのに一歩多いです。

セカンドは守れると思うのでバッテングを磨いて、トレードできた渡邊選手のように10本塁打以上を打てる選手になって欲しいですね。

来年は小幡を1軍で使うようなので、2軍にレギュラーの遊撃手がいません。もし、練習で鍛えて守備ができるようになればチャンスかも知れませんね。

6位:富田蓮 (三菱自動車岡崎 )

6位は技巧派左腕の富田投手でした。三菱自動車岡崎は一昨年のドラフトで獲得した中野選手と同じ会社ですね。何らかの助言があったんでしょうか。

ドラフト中はU23侍ジャパンで台湾遠征中だったようです。最速145キロのストレートとスライダー、カーブ、チェンジアップをコントロール良く投げ込みます。高卒3年目なので大卒より若いのは魅力ですね。

投げ方に特徴があり、阪神の伊藤将と同じようにグラブを高く上げます。先発するスタミナもあるので、来年後半には2軍のローテーションに割って入ってくる気がします。

育成1位:野口恭佑 (九産大)

育成指名は大卒の外野手の野口選手です。とにかく今年は右打ちの外野手を獲得する方針だったのでしょか。

育成選手の獲得は新2軍球場が出来てからで良いんではないでしょうか。3軍制を引いて、毎年10人は獲得しないと活躍する選手は出ないと思います。

2025年2月に兵庫県尼崎市の大物に2軍新球場ができます。鳴尾浜球場を利用して3軍制を始めることはできないんでしょうか。本当の意味で育成に力を入れるならソフトバンク、巨人、オリックスに続いて3軍制を引かないと意味ないと思います。育成する選手が今年のドラフトの育成獲得人数のように1人(阪神)と14人(ソフトバンク)では確率が大きく違います。3軍制を引くと3億円の経費がかかるそうですが。

ただ、現在の阪神の投手育成力で3軍制を引けば、毎年ローテーションに入れる投手が出現すると思います。獲得する外国人を2人減らして、それと同額で3軍(40人程度)を保有する方がお得だと思います。また外国人も育成契約で良いんではないでしょうか。これだけ情報が溢れている世界では、質より量を求める方が良いと思います。

ただし、優秀なコーチと育成の機器、仕組みの質は落としていけません。

まとめ

阪神のドラフトは補強ポイントを補う良いドラフトでした。一つ惜しかったのは堅守の二遊間の選手が獲得できなかった事ですね。

今年は不作ドラフトなので、無理に二遊間を取らなかったのは良い選択だったかと思います。来年は大豊作で大社卒内野手で打てて守れる大型選手がいます。来年シーズンでレギュラーが決まらない場合は、次のドラフトで取るのがおすすめです。ただ高卒大型100キロクラスの左打ち大砲3人もいるので、どちらを取るか迷う事にはなるでしょうが。

後のポイントしては高卒選手を獲得した育成する事を上げていました。なので2位から5位まで高卒選手の獲得となったんだと思います。

ただ2位の門別投手は良い指名だったと思いますが、3位以降に無理に高校生を獲得に行ったのは疑問に思いました。

こういうドラフトをすると長期的には3軍制を引いているソフトバンク、巨人、オリックスに勝てなくなりますよ。高卒選手は1軍出場が出来ないケースも多々あるので、育成を含めて沢山獲得することが必要だと思います。

■阪神ドラフト予想のページはこちら

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背番号予想&来年飛躍しそうな選手

2022年ドラフト選手

ドラフト順位 名前 背番号 守備位置 2023年1軍活躍期待値
1位 森下 翔太 1 外野手
2位 門別啓人 30 投手(左腕)
3位 井坪陽生 40 外野手
4位 茨木秀俊 48 投手
5位 戸井零士 44 内野手
6位 富田蓮 50 投手
育成1位 野口恭佑 121 外野手

2軍選手

ドラフト順位 名前 背番号予想 守備位置 2023年1軍活躍期待値
2018年2位 小幡竜平 38 内野手
2021年4位 前川右京 58 外野手
2020年4位 榮枝裕貴 39 捕手
2020年7位 髙寺望夢 67 内野手
2015年1位 髙山俊 9 外野手
2019年2位 井上広大 32 外野手
2021年3位 桐敷拓馬 47 投手
2019年3位 及川雅貴 37 投手
2021年1位 森木大智 20 投手
2020年8位 石井大智 69 投手
2021年5位 岡留英貴 64 投手
2020年育成 岩田将貴 93 投手
2020年5位 村上頌樹 41 投手

移籍選手

ドラフト順位 名前 背番号 守備位置 2023年1軍活躍期待値
2013年1位 渡邉諒 25 内野手
2014年7位 髙濱祐仁 43 内野手

外国人選手

ドラフト順位 名前 背番号予想 守備位置 2023年1軍活躍期待値
2015年のMLBドラフト15巡目 (全体536位) ケラー 42 投手
2016年のMLBドラフト39巡目 ブライアンケラー 52 投手
2017年のMLBドラフト30巡目(全体895位) ビーズリー 49 投手
ミエセス 44 外野手
2013年のMLBドラフト38巡目(全体1150位) ノイジー 31 内外野手

 

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